副鼻腔炎とは
蓄膿症は、膿(うみ)が鼻の奥の副鼻腔という空洞に慢性的に溜まってしまっている状態のことをいいます。
蓄膿症は、多くの場合、風邪とともに発症します。風邪に感染してからだの機能が弱まっているときに、細菌やウイルスが、副鼻腔にも広がっていき、膿が根付いてしまいます。
また通常、溜まらないところに鼻水が溜まるので、鼻炎持ちの人は蓄膿症になりやすいと言われています。
ある統計では、20~60代の方のうち、実に約12%の人が蓄膿症にかかった経験があると言われています。
副鼻腔炎の種類
急性副鼻腔炎
風邪を引いた後になることが多く、アレルギー性鼻炎の方もなりやすい病気です。ごくまれに、副鼻腔炎の炎症が目や脳に及び、視力の低下や意識障害の原因になることもあるため、注意が必要です。
症状
鼻水、鼻づまり、頭痛、顔の痛み、ほおの圧迫感、悪臭を感じる、咳や痰が出る、鼻水が黄色や緑色になる、嗅覚障害
慢性副鼻腔炎(=蓄膿症)
副鼻腔炎が長引き、慢性化したものを慢性副鼻腔炎(=蓄膿症)といいます。
鼻水を始めとした膿が鼻の中に残っていると慢性の症状が出やすくなります。
蓄膿症にかかると、鼻水が詰まり、息がしづらくなったり、蓄膿のにおいが鼻に回ることでいやな匂いを感じたり、頭痛や目の痛みや頬部痛、上の歯の痛み、浮く感覚も起きます。
膿が溜まったままであればあるほど感知までの時間がより長くかかってしまいます。
症状
鼻水、鼻づまり、頭痛、悪臭を感じる、咳や痰が出る、鼻水が黄色や緑色になる、嗅覚障害
小児副鼻腔炎
小児副鼻腔炎とは、お子さんがかかる副鼻腔炎のことをいいます。鼻が通らなくなり、口呼吸になってしまうことにより、睡眠時、いびきをかいたりして眠りが浅くなり記憶力・注意力が低下することがあります。
お子さんが「よく鼻いじりをしていたり、息が生臭いな」と感じたら気をつけてください。
副鼻腔炎の治療法
副鼻腔炎は、中耳炎と同じように風邪などの合併症として起こることが多いです。また鼻の奥深くまで膿がある場合、機械による鼻水の吸い出し、ネブライザー治療、内服薬を飲むなどの治療を組み合わせます。
これらの方法で症状が良くならない場合は、外科手術を行う場合もあります。
鼻茸について
鼻茸(はなたけ)とは、蓄膿症と同時にできることがあるもので、鼻ポリープとも呼ばれています。副鼻腔炎が慢性化している患者様に多くみられる疾患で、鼻の中の粘膜が腫れて、きのこ状に水ぶくれとなっている状態のことを指します。
鼻茸ができてしまうと、鼻づまりが起こり、においに対しても鈍感になってしまうこともあります。
鼻茸の治療方法
鼻茸は状態や症状に応じて手術が必要になります。鼻の中に異常を感じた場合は、なるべく早く医療機関を受診することをおすすめします。